〜川中島の合戦2007 春の陣〜 プロレスリング・バサラ興行
3月25日(日) 東京・遊楽園ホール 2789人(満員)
3月シリーズを締めくくる遊楽園ホールWタイトルマッチ。
ケイトの王座復帰や待望のマスクマン、影虎のデビュー戦などで
多くのちびっ子たちが会場で見かけられた。もちろんImpuct!!や
ファイトクラブのファンも多数かけつけ、熱気を生んだ。
〜ジュニア&ヘビー級タイトルマッチの試合中継はコチラ〜
第1試合
BASARA対Impuct!!若手対抗戦
柿崎猛 (33分53秒 リングアウト勝ち)近藤誠司
直江兼太 伊藤遙 ○
スメラギジョー ハルク沢渡
×鬼小島弥生 八重樫光弘
(Impuct!!)
…BASARAの定番カードとなりつつある、Impuct!!との対抗戦。
ボスの上杉と和泉の一騎打ちがあるため、ここで勝利して
勢いにのろうと熱い試合が行われた。Impuct!!軍は
ハルクの怪力殺法と伊藤のインサイドワークがうまく作用して、
BASARA勢を翻弄。デビュー間もない鬼小島も垂直落下サイクロン
ホイップやトップロープからの攻撃で奮戦するものの、試合なれ
してないのか、場外戦で近藤のコブラクラッチにつかまりリング
アウト負けを喫してしまった。
▲今回も超新人ハルクがBASARA勢を圧倒した。
▲BASARA初参戦の八重樫も奮闘。鬼小島に超高層カカト落としを見舞う。
▲初の大舞台に上がる鬼小島。垂直落下式SHで主張した。
▲最後は伊藤につかまり、鬼小島無念のリングアウト負け。
〜コメント〜
鬼小島:「(付き人として控え室にもどっていく柿崎や直江をあとにして)
ハイ、今回はデビュー祝いということで先輩方に許可をもらって、
インタビューに応じさせていただきます。
あのサイクロン(垂直落下式)を決めてイケるとおもって浮かれて
しまい、足元をすくわれましたね。リング上で伊藤選手がニヤリと
しているのを見て、しまった!と…。次はシングルで伊藤選手か
近藤選手とやりたいです。このままじゃくやしいですよ!」
スメラギ:「まぁお疲れさん。今日はこの期待の新人に食われちまったかな?
Impuct!!勢よりもこっちのほうが脅威かもしれないよ?(笑)」
伊藤:「こないだの対抗戦で負けてたんで勝ちたかったんですよ。
だから近藤さんにちょっと汚れ役やってもらいました。
次の機会があったらぜひ鬼小島選手ともシングルでやりたいですね。」
ハルク:「おっしゃ、自分で取れなかったのは悔しいけど一暴れしました。
同じ世代……まあ、正確には先輩の方ですけどこの世代で激しく
ぶつかり合うのは続けていきたいですね。」
八重樫:「ありがとうございました。
体が武器という意味では沢渡さんとはカブってしまうので
高さと打撃でなんとか持ち味を出せたかな、とは思っております。
デビューが近い鬼小島さんはやっぱり意識しますね。」
近藤:「伊藤が「押さえててください!」って言ったから…………
味方に騙されるとは……」
第2試合
BASARAマスクマンデビュー戦
○影虎(13分23秒 月光)バード・ザ・本願G×
…BASARA待望のマスクマン、影虎のデビュー戦。仮にもシューターである
バード相手では苦戦も予想されたが、素早いタックルとしなるような蹴り
で圧倒。タイガースピンから前転キャメルクラッチなど、初代と2代目
タイガーを組み合わせたようなムーブをみせ観客を魅せていく。
バードも影虎に得意のカカト落としをあびせ、延髄気味にグレイシーの
膝蹴りを見舞うもKOできず。最後はオリジナルフィニッシュの月光で
バードからフォール勝ちを決めた。
▲タイガースピンから前転キャメルクラッチへ流れるように連携。
▲5分台にはリバースタイガードライバーも繰り出した。
▲バードのグレイシーへの膝蹴りが延髄気味にきまった。
これには影虎も大ダメージ。
▲好勝負となったが、最後はオリジナルムーブの月光でフィニッシュ。
〜コメント〜
影虎:「この月光でなみいるレスラーを倒して、ゆくゆくはジュニア王座を
正規軍の手にとりもどしたいです。そのためにいるようなものですから。」
バード:「あつつつ…、最後のあれって何?(月光と記者から聞き)
あんなの初めて食らったよ。末恐ろしい奴だね。ホント。」
第3試合
○桐生日明(7分39秒 ジャーマンスープレックス)前田慶次郎×
(アテナ・ジェネレーション) (Team天下布武)
…桐生の怒りが爆発した試合となった。序盤の顔面への膝蹴り、
マウントパンチの連打で慶次郎は早くも大流血。
さらに顔面を執拗に狙われフラフラに。慶次郎はドロップキックや
キーロックでプロレスに引き込もうとするが、最後は顔面ニーから
正調ジャーマンで完敗を喫してしまった。
▲ファーストコンタクトは拳と拳。いきなりバチバチファイトが展開。
▲このマウントパンチが原因で慶次郎は流血状態に。
▲それでもプロレス技で応戦を試みるが・・・。
▲PKから喧嘩締め(スリーパー)で慶次郎をしめ落とそうとする桐生。
▲動かなくなった慶次郎にジャーマンを決め勝利。
〜コメント〜
慶次郎:「最初にイイのを一発もらちゃって…。なんか虎千代の時の
八つ当たりを受けた感じだな。この借りは高くつくぜー、
まずは虎千代あたりから…。」
セコンドにいた虎千代:「えっ、俺かよ!」
第4試合
BASARA対Impuct!!頂上決戦
×上杉謙人(13分36秒 ビックバディボム→ エビ固め)和泉健太郎○
(Impuct!!)
…待望の一騎打ちは上杉のラリアットから始まった。
そこから重いチョップを繰り出し追い込もうとするが、
和泉は上杉の隙をついてはリバース川津掛けからライオンハート
(ナガタロックV)にもっていき、上杉の勢いを弱める。
さらにペイン・オブ・レボリューション(旋回式スタナー)で
痛みのつたわる改革を上杉に決めるが、持ち前の精神力でなんとか
2.9ぎりぎりでキックアウト。上杉はここぞとばかりに
トペ・スイシーダを決めるも、ここで勢いが止まり、
最後は和泉のビックバディボム2連発で負けてしまった。
▲上杉が自慢のラリアットで先に仕掛ける。
▲和泉は締め技で徐々に自分のペースにもちこもうとする。
▲滅多に見れない上杉のダイブが和泉に決まる。
▲和泉は負けじとペインを上杉に見舞う。
▲上杉は切り札のバーニングハンマーを繰り出すが、惜しくもカウントは2。
▲最後はビックバディボムで急角度で叩きつけられピンフォール負け。
〜コメント〜
上杉:「和泉選手のペイン(オブレボシューリョン)に対抗して、
元祖ビシャモンスライス(同じ技)を出そうとしたんだけど、
あの叩きつける技(リバース川津け)で受身とりそこなって
膝をやっちゃってね。それでもペインを凌いだんで、
なんとかグランドに引き込もうとしたら、ボム食らってね。
今までの対抗戦で食らったことないから、あんな隠し技
もってるとは…。ウン、今回は完敗だな。ウン。」
和泉:「Impuct!!の代表ではなく一プロレスラーの和泉健太郎として
この試合の場に立てたということを誇りに思っております。
飛び技やバーニングハンマーなど全力でぶつかってもらったことに
感謝していますね。やはり上杉さんは偉大な先達ですから。
ボムは完全に切り札でした。……実を言うと名前も決めてなかったんですよね。
この勝負は悔しいですが正攻法より奇策で挑まなければ喰われると
思っていたもので。……またいずれやりましょう!」
第5試合
小覇王Jr選手権
○尾張元気(12分16秒 屈伸式ダイビングボディプレス)IKALI×
(ファイトクラブ) (アルプロ)
※尾張が第四代小覇王Jrチャンピオンに
…まずは尾張がナックルパートを中心にラフ殺法で攻め立てる。
IKALIはドラゴンスクリューで応戦し、串刺しカナディアンから
デンジャラスニーを繰り出す。尾張のステップキック、延髄と
IKALIのオーバヘッドキック、ソバットなど蹴り技が次々と
繰り出される中、尾張がIKALIのハンマースルーを切り返して
スパインボム。これをIKALIはカウント2でクリア。
7分台にIKALIは早くも必殺技のIKALIクラッシャー
(メキシカンAC)を出すもカウントは2。続けざまに
雪崩式を狙おうとするも尾張のG2Sに切り返されてしまう。
IKALIのレッグロックとフランケンシュタイナーの波状攻撃を
を尾張はなんとか耐えぬく。そしてIKALIに対してミサイルキック、
不知火、屈伸式ダイビングボディプレスとたたみかけ、
見事ピンフォール勝ちを収めた。
▲挑戦者決定戦を制したナックルが王者に襲いかかる。
▲リングを縦横無尽に駆け回るIKALI。これが強さの秘密だ。
▲息をもつかせぬ攻防はジュニアならではの醍醐味だ。
▲IKALIは飛ぶだけでなく、きっちりを相手の足殺しもできるのが
恐ろしいところ。尾張はなんとか耐えた。
▲最後は流れるような連携でIKALIから見事フォール勝ち!
〜コメント〜
尾張コメント:「オレが四代目王者の尾張だ?!
ハード過ぎる試合だったけど、なんとか取れましたね。
終盤はIKALIクラッシャーでちょっと意識飛んじゃって。あ? 首が痛い。
今回は勝負にこだわり過ぎてたけど、これからは王者らしい試合していきますんで。
(挑戦者は指名できるような立場にないんで、バサラさんにお任せします。)以上!
IKALI:「あー、くそ!悔しい!今言える事はそれだけ。
今日は何言っても言い訳にしかならないと思うので、勘弁してください。」
(報道人を押し退け、控室に戻るIKALI)
第6試合
天下統一ヘビー級王者選手権
×岩隈誠也(16分24秒 ドラゴンクラッチ)上杉ケイト○
(Impuct!!)
※上杉が一度目の防衛に成功
…序盤はボディスラムを中心に静かな滑り出しと思いきや、
ケイトがいきなりドラゴンネックブリーカー(高速フェイスバスター)
を繰り出だす。岩隈はすぐさまベイダーハンマーで応戦するが、
ケイトはすかさず電光石火。息をもつかせぬ攻防をみせた。
岩隈のブレーンバスタースラムを何度も切り返すが、力で
圧倒されついには極められてしまう。そして岩隈はサーモンハント
(ラリアット)を早くも繰り出すがケイトはかわす。そこに
すかさず腕をさしこみアームスラム、たてつづけにサーモンハントを
叩き込んだ。一進一退の攻防の中、岩隈が9分台に3発目の
サーモンハントを決め、ケイトをカウント2・9に追い込む。
立て続けにライガーボムにいくもカウントは2。ケイトは
腕殺しに作戦を変える。腕固めを耐えた岩隈だったが大幅に
スタミナをロス。アームスラムからサーモンハントの必勝パターンに
持ち込もうとしたとき、まさかの呼吸困難。ケイトはこの機会を
を見逃さず、ドロップキック、スピンキック、ブエロデアギラと
決め、さらに場外で駄目押しのドラゴンネックブリーカー。
勝負あったかと思いきや、岩隈はイスの上にブルドッキング
ヘッドロックを決めさらに危険な角度のバックドロップを繰り出す。
そしてケイトの雪崩式スイングフランケンをニアロープできりぬけた
岩隈は、イスの上にアームスラム。鈍い音とともにマットに叩き
つけられたケイトだったが、ほぼ気合のみでキックアウト。
息を吹き返したケイトは岩隈を場外に落とし、2発目のアギラを
きめ、さらに場外のマットの上にビシャモンスライス(ショットガン)。
ここで勝負あったが、岩隈の最後のイス攻撃による反撃をしのいだ
ケイトがリング中央でドラゴンクラッチをガッチリと決め、
岩隈からタップをもぎとることに成功した。
▲ケイトの新兵器・首へのドラゴンスクリュー、ドラゴンネックブリーカー。
序盤からも決めることができる強力な首殺し技だ。
▲首殺しなら岩隈も負けていない。ハンマーやサーモンハント
(ラリアット)など、Impuct!!を制した豪腕で次々とケイトをなぎ倒す。
▲岩隈が密かに得意としているライガーボムはレフェリーのカウントが
遅く、惜しくも2どまり。
▲中盤でケイトの腕殺しを力ずくで抜けようとしたため、
岩隈は大きくスタミナをロスしてしまう。
▲岩隈の失速にチャンスとみたケイトは次々と空中弾をくりだす。
▲岩隈はリングにあるものをなんでも使った。イスをしいての投げ技は
そこへの誘導といい、センスの高さをうかがわせるものであった。
▲ケイトはまさかの場外ビシャモンスライサーを敢行。
イスを使った岩隈に対しての反撃だったのか?
▲イスでケイトの動きを止めるもレフェリーに阻止。
もしアウェーでなく、ホームのリングだったら・・・!?
▲最後はケイトの粘り勝ち。ドラゴンクラッチで岩隈の動きをなんとか止めた。
〜コメント〜
ケイト:「岩熊選手とは手が合うと前々から思っていたんですね。
あはり自分にふさわしいライバルだったなと。ええ。
それにしてもイスの上のアームスラムはきつかったです。
記憶飛んじゃって…なんで父さんや直江がリングサイドで
叫んでいるのかと。状況が理解できないほど…(微笑)
イスとかをああいった使い回しをできる、リングを
十二分に活用できる岩隈選手はすごかった。今回は
たまたま勝てただけですよ。彼も王者でした(微笑)」
岩隈:「悔しいけどはっきり言うか……今日は負けたよ!!
でもあくまでも『今日は負け』って言ってやるよ。俺はまだ負けちゃいねえ。
いつかプロレスラー岩隈誠也としてお礼参りに帰ってくるからな!!
……にしても細ッこい体で俺のサーモンハントに耐えきるとは
いい根性してんじゃない。
まだまだ喰いたい獲物もあるし、目が離せないねえ!!」