〜「元寇 −GEN KOH−2007」〜 プロレスリング・バサラ興行
4月27日(金) 関西国際記念ホール 4789人(満員)


4月シリーズを締めくくる関西国際記念ホールWタイトルマッチ。
ケイトの王座復帰や待望のマスクマン、影虎のデビュー戦などで
多くのちびっ子たちが会場で見かけられた。もちろんImpuct!!や
ファイトクラブのファンも多数かけつけ、熱気を生んだ。





第1試合
 室田平成(アルプロ)     桐生日明(アテナ)
×長崎太陽(ファイクラ)    八重樫光弘(Impuct!!)○
(20分36秒 裏アキレス腱固め)


…アマレス出身タッグとシューターコンビの緊張感あふれる一戦。
ファーストコンタクトは室田が桐生に低空タックルからの叩きつけ。
すぐに立ち上がった桐生はお返しに張り手を見舞う。序盤から
激しいタックルと打撃の応酬の中、室田の肩固めで消耗した
桐生が八重樫にタッチ。室田も長崎に交代し、長崎はいきなり
八重樫のバックをとってタイガースープレックス’85を敢行。
長崎は相手の打撃をくらいながらも、突進を止めず、たまらず
八重樫は桐生にタッチ。戻ろうとする八重樫にオリンピックスラムを
決めるが、立ち上がろうとした隙に桐生のハイキックを顔面に受けてしまう。
タッチして出てきた室田を金本乱舞から喧嘩締め(スリーパー)で
動きを止め桐生がキラーぶりを発揮。桐生ペースで試合が進み、
桐生と八重樫の飛び膝蹴りとジャンピングハイキックのツーブラトンも
繰り出された。室田組も室田のベリートゥバックや長崎のムーンサルト、
太陽スープレックス(53歳)などで反撃したがシューターコンビの牙城を
崩せず、最後は八重樫の裏アキレスと桐生の脇固めの競演でフィニッシュとなった。

〜コメント〜
八重樫:「勝ちました!!
     ……しかし長崎さんの攻めはキツかった。
     プロレスのリングでのタッグマッチの戦い方に早く慣れたいです。
     今日の試合は完璧に桐生さんにコントロールしてもらった。
     だから次の課題は『自分の動きを作る』に尽きますね。
     今日はありがとうございました!」

桐生:「けっ。なんで俺が新人のぺーぺーの相手をしないといけないんだ?
    あのチンピラ兄弟をだせよ。なんだったら、こいつ(八重樫選手)と
    組んで(試合)やってもいいぞ。俺は織田を引きずりだすまで、アイツらを
    ぼっこぼこにしてやるからな!」

長崎:「やっぱりプロは違いますね。ほんとに一発が重い。まだまだです。
    ただ気持ち的には同世代の彼等には負けません。食らいついていきますんで!」

(残りは後日公開予定)


▲室田の低空タックルを防ぐのは至難の技。



▲豪快な投げを決めても背後から襲われるタッグマッチの罠。
長崎に試練が続く。


▲飛び蹴りのツープラトンを浴びてしまう長崎。


▲最後は室田と分断されて、長崎はたまらずタップアウト。





第2試合
○Gon(TNT)              LOVE川(アルプロ)
浅草仮面(ファイクラ)         馬羅鬼(ファイクラ)
ダイナマイト月寒(Impuct!!)      TENKAI(EDO)
シンジュク・カブキオー(ファイクラ)  THE B(EDO)
(20分30秒 リングアウト勝ち)


…各団体のヒーローが集結し、これに対するは極悪ヒール連合。
子供たちの声援と悲鳴がが一際ひびきわたる中、激しい試合が繰り広げられた。
Gonと浅草仮面がヒール軍団を相手に重厚なレスリングで相手する中、
ダイナマイト月寒はタッチして出るやいなやTENKAIにメッタうちにされ、
一度も攻撃することなくカブキオーに交代するなどちがったベクトルで目立っていた。
月寒は危険を予知していたのか、かわりに出てきたカブキオーがBの凶器攻撃で大流血。
そして浅草仮面もBの噛み付きで流血してしまう。月寒が颯爽とリングインするが、
TENKAIの呪文で翻弄されてしまう。しかしヒーローらしく、頭突きからのトライアングル
スコーピオンで反撃。TENKAIを追い返すことに成功する。その後、浅草仮面と
馬羅鬼が対峙するが、試合は乱戦となり、場外でTENKAIがカブキオーを執拗に狙い、
リングアウト負けになった。

〜コメント〜
浅草仮面:「次に会った時にはどこのリングだろうが、キッチリと
       プロレスの厳しさを叩き込んでやる。」

月寒:「チビッコのみんな!俺の北国魂見てくれたかな!?
    そう、この俺が北海の流氷が産んだスーパーヒーロー、ダイナマイト月寒だ!!
    
    (変な間をおいて)おいTENKAI!!
    人を、いやヒーローを訳の分からない術でボコボコにしてからに!
    貴様のような男をこの俺は許さない!そうだよな盟友達よ!!(パートナーの3人に)

    (変な間をおいて)それじゃあみんな、また俺を応援してくれよな!!
    0・6・2 月ッ寒月ッ寒!月ッ寒月ッ寒!!月(ry」

TENKAI:「ヒーロー? あんなのヒーローじゃありませんよ。よくて戦闘員クラスですね。
      それでは、私はメインの蔵王のセコンドにつかなければならないので、これにて。」

B:「アノ ヒーロータチニハ アイガ タリマセーン!
  ワタシノ オシエヲ シングルデ ウケルベキデース。」

バラキ:「エー、コラ!俺達流のレスリングをみっちり教えてやったんだよ。
     有り難く思えよなぁ。ハッハッハッ」


▲4色そろってまさに戦隊モノを髣髴とさせる入場で観客を大いに沸かす。




▲ダイナマイト月寒が東京でハッスル! やられっぷりのよさで
観客の心をつかんでから、反撃する。まさにヒーロー!


▲ヒール軍で活躍したのがB。異教徒を罰するかのように執拗に
ヒーロー軍に襲いかかり、次々と血祭りにあげた。


▲最初から勝敗を気にしてなかったヒール軍が暴走したまま試合終了。
ヒーロー軍は苦杯を舐めた一戦だった。








第3試合
 伊達竜一     軍鶏崎杏司
×真田勇士     皿田幸村○
(18分56秒 パニッシュメントアームバー)


…伊達と軍鶏崎、真田と皿田とBASARAとアルプロのライバル対決となった一戦。
序盤に軍鶏崎が伊達に急所攻撃を決めてリング外に追い払うと、皿田と共同で
真田の腕を集中攻撃にでる。しかしこれが真田の闘志に火をつけてしまい、
軍鶏崎らをスパーダ(スピアー)と勢いのあるバックドロップで蹴散らす。
そしてさらに軍鶏崎にスパーダを決めカウント2.9まで追い込むが、にげられてしまう。
皿田のダイビングエルボーから軍鶏崎のジャストフェイスロックの連携が決まり、
真田の動きがピタリととまる。そして皿田が腕殺しから魔人風車、必殺の腕固めと
処刑人のように手際よく極め、伊達のカットも間に合わないスピードで真田からタップを奪った。

〜コメント〜
真田
…「うおぉぉーーっ! 伊達さんスイマセンッ! 自分はタップしてないですよ!
  ガマンしてたらレフェリーが無理やり止めて! 申し訳ないッス!」

伊達
…「オーライ。あの腕の曲がりようはレフェリーじゃなくても止めてたぜ。
  もう少しで放送禁止で俺がTVマッチにでれなくなるとこだったじゃねーか。
  まぁいい、真田 ユー アー ネクストだ!  ネクスト オーケイ?」



▲真田はいつにもなしてハイテンションで攻めまくった。



▲真田の突進を2人でいなすようにじょじょに痛めつけるアルプロ軍。


▲最後は真田がつかまったまま決着。アルプロの作戦勝ちとなった。






第4試合
×西原浩大     武田晶○
(11分54秒 スカイハイ・チョークスラム→両手押さえフォール)


…Impuct!!所属で海外修行中だった西原が凱旋帰国を果たしたのは、
なんとBASARAのリング。そして相手に指名したのはスーパーヘビー級の武田。
ありえない凱旋試合に観客も釘付けとなった一戦となった。
 ファーストコンタクトで西原を軽く宙へ舞わした武田は、おもむろにチョークスラムに入る。
しかし西原は急所蹴りからローリング逆水平へと、海外修行で養った図太さを見せる。
そして暴れる武田をなんとかポストへ叩きつけ、ロープをつかった首四の字で締め付ける。
西原はエルボーとドロップキックで追い込むも、武田の勢いは止まらず拷問コブラでながく
痛めつけられてしまう。たてつづけにスピアーを2発あびてしまうが、西原はひるむことなく
ドロップキック、ネックブリーカー、フェイスロックと武田を徐々に弱らせる。そして
海外で開発したサイバスター(侍ドライバー)を繰り出すもカウントは2。開発途中だったのか
武田の息の根を止めるにはいたらず、逆に逆鱗にふれ、スポンピングの嵐を受けてしまう。
フラフラになった西原を武田はポストへ引きずり、とどめのスカイハイチョークスラム。
西原の体が九の字に曲がりマットに叩きつけられ、そのまま3カウントを聞くこととなった。

〜コメント〜
武田
…「なんなんだ! あんな若造ぶつけやがって! あんなの相手にするんだったら
  天本らと飲んでたほうがマシだったぞ。 が・・・しかし、酒のツマにはなったかもな。」

西原「(首を押さえて)へー、流石に強いのよねぇさすがはアジアの飛将軍って所かしら?
    ……これは言っちゃいけないのかしら、まあいいや。
    ま、ともかくImpuct!!よりも刺激のある試合をさせてくれるねぇ。
    最後のアレ(スカイハイチョークスラム)はきいたよ、きいたけど……
    今日は相手をムカつかせるだけでいいや、アレ出したって事はムカついてんでしょ?
    (「酒のツマ」発言について)
    へー、そんなこと言ってたのね……さしずめ何かしら、刺身?裂きイカ?
    裂きイカだったら歯の間にでも詰まってやるよ、それじゃ!」



▲西原がインサイドワークの成長を見せつけた。


▲海外でも武田ほどの威力をもつスピアーの使い手はいない。
西原にとっては未体験の技といってもいいだろう。


▲西原の新兵器、サイバスター。やや入り方が甘かったか・・・。


▲武田がこの技を出したということは、多少なりとも本気を出したということ。
西原は武田に爪あとを残すことに成功した。







第5試合
○挑戦者・成宮一也(アテナ)    王者・尾張元気(ファイクラ)×
(15分23秒 リストクラッチエクスプロイダー→エビ固め)

※尾張初防衛に失敗、成宮が第5代目小覇王王者に

…ボディスラムとカニばさみの静かな立ち上がりから
成宮がロープに振ってのニールキックで先に打って出る。
尾張は早くもタイガードライバーを仕掛けるが返され、
回し蹴りで場外に落とされてしまう。成宮は得意の蹴りで、
尾張はコーナーポストでのダイブや雪崩式などの立ち回りで
お互いしのぎを削りあう。そして尾張がプランチャーを
決めたあたりからペースを握り始め、アンプリティアーや
ブラッディーニードル(Go2Sleepからの連携)を決めるが
惜しくもカウントは2.9。
成宮の膝十字をなんとか耐え切った尾張だが、次に繰り出された
リストクラッチエクスプロイダーがリング中央でズバリと決まり、
フォール負けを喫した。

〜コメント〜
成宮:「やりました(笑顔)尾張さんは強かったです。つかみ所がなくて。
    攻撃は全部強烈でしたし。でもセコンドの嵐丸さんの声が聞こえて。
    なんとかふんばれました。最後の技は切り札ってわけじゃないですけど、
    でも、あの状況だったらアレしかないと思って出しました。
    少しでもこのベルトと一緒に入れるようにがんばります(笑顔)」

尾張:「・・・・。(ダメージの大きさのためノーコメント)」


▲トリックスター、尾張がタイガードライバーで奇襲にでるも失敗。


▲逆にコーナー近くで上段回し蹴りを食らってしまい、場外に落下。


▲雪崩式へとはやる成宮をはぐらかすかのように反撃する尾張。


▲しかし油断すると成宮の蹴りが襲いかかってくる。





▲尾張の怒涛のラッシュ。これで勝負ありかと思われたが…。


▲お互いの蹴りが交錯。ジュニアの試合でも珍しい光景。



▲最後は執念の差だけか? 成宮の粘り勝ちとなった。








第6試合
○挑戦者・蔵王(ファイクラ)   王者・上杉ケイト×
(15分21秒 ビッグバン・ハマー→片エビ固め)

※上杉2度目の防衛に失敗、蔵王が第4代目天下統一級王者に

…BASARA初のデスマッチ式タイトルマッチとなった注目の一戦。
蔵王側の要請により有刺鉄線&蛍光灯デスマッチとなった。
ケイトは開幕と同時にジャンピングエルボーを蔵王に一発見舞い、
チョップを軽快に叩き込んでいく。さらにドロップキックを決め、
調子のよさを見せ付けた矢先に、蛍光灯に叩きつけられるケイト。
蔵王は一瞬の隙を見逃さなかった。蔵王はナックルパートと
エルボースマッシュといった打撃を中心にケイトを攻め、
蛍光灯攻撃に出るも失敗。逆にケイトのノーザンライトボムを
あびてしまう。しかしチャンスをうかがった蔵王は、急所攻撃から
二度目の蛍光灯攻撃に成功する。しかしケイトは凶器を持つことなく、
ドラゴンスープレックスにいくもカウントは2.9。蛍光灯で
反撃しようとした蔵王に対し、ミドルキックからビシャモンスライサー
(ショットガン)を見事なタイミングで決めるもカウントは2.9。
しかし蔵王は急所攻撃を連発し、ケイトにペースを握らせず、
ついには場外に突き落とすことに成功する。爆発とともに大流血に
見舞われたケイトだったが、ビシャモンスライサー、ノーザンライト
ボムと出せる力を振り絞って反撃。しかし、流血で視界が
さえぎられたのか、ロープ際だっただめフォールにはいたらず、
逆に蔵王の必殺技・ビッグバン・ハマー(ジャックハマー)を
くらってしまう。それでもケイトは丸め込みで勝機を見出そうとするが
カウント3にはいたらず、蛍光灯に叩きつけられ2度目のビッグバン・
ハマーの餌食となってしまった。それでもがむしゃらにフォールに
いくケイトだったが、奮戦むなしく最後は3度目のビッグバン・ハマーに
捕らえられ、薄れゆく意識の中で3カウントを聞くこととなった。

〜コメント〜
蔵王: 「やる前から結果は見えてたよ。かなり揺さぶりかけてやったしな。
     (ロープワークが使えないことがケイトに不利だったと思うが、との記者の質問に)
     そんなもん関係ねぇよ。俺の方がも不利なんだよ!(ニヤリ)
     そこの記者、『ベルトはまだまだ返さねぇ』ってオーナーに伝えておけ。」

ケイト:「・・・・・。」(病院に運び込まれたためノーコメント)

上杉オーナー:「昨年の虎太郎に続き、今度は蔵王に蹂躙される形となりました。
         しかし、蔵王からベルトを取り戻すためにもくよくよしれられません。
         なんらかの形で蔵王とのタイトルマッチを早々に実現させたいと思います。」



▲どんなリングでも自分の試合を貫こうとするケイト。



▲お互いのわざと技をぶつけあう。どちらもプロレスだ。





▲ドラゴンからスライサーへとたたみかけ、このまま勝つかと思われたが…。



▲ケイトがここで落下。爆風とともに流血することに。


▲それでもケイトは死力をふりしぼってスライサーに出る。


▲蔵王がビッグバン・ハマーで勝負にでた。


▲ケイトは丸め込みに勝機を見出そうとしたが…。



▲2発目のハマーから、ケイトをいたぶるように噛み付く蔵王。


▲最後のハマーは中央でがっちりと決めた。